高齢者や障害者からのヘルパーへのセクハラについて思うこと

介護業界
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今回は、高齢者や障害者からのヘルパーへのセクハラについて思うことについて書いていきたいと思います。

介護太郎

利用者からのセクハラって、泣き寝入りが多そうな気がするけど、実際どうなのかな?

介護花子

本当にセクハラって許せない!!何か防ぐ方法はないのかしら?

走る介護福祉士

そのような疑問にお答えします!!



走る介護福祉士

訪問介護のヘルパーなら最低限押さえておきたい必読書3冊!!

①のほほん解剖生理学 [ 玉先生 ]
・体の仕組みについて、漫画で分かりやすい!!

②介護で使える!「医行為でない行為」がすぐできるイラスト学習帳 [ 服部万里子 ]
・イラストで解説されており、医行為でない行為が判別できるようになる!!

③ユマニチュード入門 [ 本田美和子 ]
・認知症の方を含めた介護の基本中の基本が学べる!!

ヘルパーへのセクハラについては泣き寝入りばかり

高齢者や障害者からのヘルパーに対するセクハラについては、当たり前のことですが、容認すべきではありません。

ただ、個人的には、高齢者や障害者の性に関することを問題視したり、けがらわしいものとしてみる風潮には違和感を覚えます。

人間である以上、性欲、睡眠欲、食欲の3大欲求があるのは、歳を重ねようが、障害を持とうが変わることはありません。

歳を重ねても、障害を負っても男は男。

いつまでも、女性に対する興味は尽きないし、女性に対する興味を失ったら男として終わり!!
と、考える高齢者や障害者もいるかと思います。

私自身もその考えに対して、異議はありませんし、男としての性(さが)なので、しょうがない面はあるかと思います。

しかし、ヘルパーの介助中に意図的に卑猥な目的で体に触れる行為や卑猥な発言をすることに関しては許すことができない問題です!!

例えば、移乗時に意図的に体に触れ、「わざとじゃない」と言ったり(明らかに不自然な所に手が出る)、手を握ってきたり、頭をなでる、毎回のように卑猥なことを言ってくる等々、多々あります。

これは、犯罪であり、訴えることができるレベルのことです。


ただ、現状としては泣き寝入りするケースがほとんどで、上司に相談しても、「我慢してくれ」「誰にも言わないでくれ」と言われてそのままというケースもあるかと思います。


施設においては、それが顕著にあるかもしれません。
なぜなら、入居担当(営業マン)や会社、売り上げを管理する上司からすれば、ただ1人のヘルパーがセクハラを我慢すれば、その利用者分の売り上げをキープでき、新規利用者を獲得しなくて済むからです。
もちろん、そんな施設ばかりではないと思いますが・・・
セクハラを我慢するような対応をとっている施設は、職員の定着率も良くなく、良いケアはできないでしょう。

職員を大切にしない施設は、今後、淘汰されたり、人が集まらず、経営が苦しくなっていくでしょう。

セクハラに関しては、訪問介護でも施設でも、担当を外したり、同性介助、2人介助(2人介助にして監視の目を作る)にするくらいの対策しかできません。

あまりにひどい場合は、サービスを断ったり(訪問介護)、退所(施設)してもらうしかないでしょう。

契約者がセクハラをして、注意し、改善が認められない場合は、サービスを断ったり、退所してもらうことができると契約書に書いてあることがほとんどですので、それを理由に、証拠を集めて、お断りするのが一番です。

事業所として、毅然とした対応をしましょう!!

ヘルパーに対するセクハラのニュースは数字がとれる!?

ヘルパーに対するセクハラに関しては、ニュースで取り上げられることが多くなってきています。
マスコミ的にも、人の興味を引きやすい数字がとれる話題なのでしょう。

つい最近も、高齢者でないですが、

大阪の身体障害(首から下はほとんど動かず、右手が少し動かせる程度の障害で元建設作業員)の30代の男性のところに訪問した20代の女性ヘルパーに対して、「体に良い飲みものだからと嘘を言って、睡眠導入剤を飲ませ猥褻な行為をしようとした。過去に来たヘルパーも意識が朦朧とするなどの被害が出ていた。

産経WESTより引用

とのことです。


訪問介護事業所で、サービス提供責任者をしている私からすると、そもそも30代の男性宅に20代の女性ヘルパーを派遣すること自体、絶対にしません。
たとえ障害があり、首から下はほとんど動かず、右手が少し動かせる程度の障害であったとしてもです。

きっとこの事業所は、右手が少ししか動かせないから大丈夫と甘く見ていたのだと思います。
「右手しか動かないし、大丈夫だろう」という気持ちはわからなくはありませんが・・・

訪問介護は、密室で1対1なので、最悪のことを想定してリスク管理をしていくことが大事です。

それに過去に同様の被害が出ているにも関わらず、対策がしっかりできていないのは事業所としてどうかと感じてしまいます。
また、体に良いからと勧められた飲み物を飲んでしまうヘルパーの教育も不十分だったと考えざる負えません。

そもそも訪問介護員は、利用者からの茶菓のおもてなしは、税金と保険料で介護保険の制度が賄われている制度を利用している利用者から、受けるべきではないのです。

私が担当している障害者の方(覚せい剤に手を出してしまい、精神疾患がある50代男性)に、女性ヘルパーに変更してくれと何度も言われますが、変更する予定はありません。
万が一のことを想定してのことです。
その方には、訪問するエリア的にその時間には男性ヘルパーしか空いていない、人手不足で人がいませんと伝えています。
「女性ヘルパーがいる事業所に変える」と言われても変えるつもりはなく、「それならば、事業所を変えてください」と言うつもりです。

最後に

今回は、男性から女性に対するセクハラについて書きましたが、その逆も数は少ないと思いますがあると思います。

被害にあったら、

自分一人で抱え込まない。
信頼できる仲間に相談。
そして上司に相談。
上司があてにならないようなら、上司の上司に相談するのが良いでしょう。

上司の上司に相談して、上司が文句を言ってくるのは問題外です。
セクハラに困っている部下を助けてあげられないような上司がいる職場は、辞めてしまった方が良いかもしれません。

セクハラを受けた心の傷は癒えませんが、どうしても解決しようと動いてくれない場合は、辞めてしまうのが賢明だと思います。

自分の身を守れるのは、自分しかいません。
自分で自分の身を守りましょう!!

参考になれば幸いです。



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