認知症ケアのポイント~利用者を知ることからすべてが始まる~

認知症
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今回は、認知症ケアのポイント~利用者を知ることからすべてが始まる~について書いていきたいと思います。

介護太郎
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利用者を知るって具体的に利用者の何を知ればいいの?

介護花子
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予想もできない行動をとる認知症の利用者の気持ちはどんな感じなのかしら?

走る介護福祉士
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そのような疑問を解決します!!

参考書籍
驚きの「和光病院式認知症ケア」実践ハンドブック BPSD(行動・心理症状)を予防する (実用単行本) [ 和光病院 看護部 ]

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走る介護福祉士
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③ユマニチュード入門 [ 本田美和子 ]
・認知症の方を含めた介護の基本中の基本が学べる!!

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はじめに

皆さんは、認知症ケアの基本中の基本である

「利用者を知る」

ができていますか?

認知症の方は、日や時間帯によって言動が異なったり、こちらが思いもよらない行動をとることがあります。

そんな時に落ち着いて行動するためには、
「利用者を知る」ことがとても大切になります。

認知症は主に「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「脳血管性認知症」「前頭側頭型認知症」があります。
症状は、記憶障害が起こる「中核症状」だけでなく、「BPSD」と呼ばれる行動・心理症状が起きることもあります。

病気の特徴を知ることはもちろんですが、症状のあらわれ方は人それぞれで要因が異なります。

症状だけに目を向けず、
「どうしてこのような行動をするのか?
「なぜ大声を出すのか?」
その裏に隠れた原因を探ることが必要になります。

利用者を知るとはどういうことか?

利用者の言動や行動を理解するためには、
「利用者を知る」こと(=生活歴を把握)が大切になります。
難しく考えないで、まずは利用者に興味や関心を持ちましょう!!

具体的には、

【出身地や家族構成】
生まれた場所、兄弟姉妹はいるのか、婚姻歴や子供や親戚との関係など。

【人生で輝いていた時代について】
仕事や趣味など、生き生きと楽しく過ごしていた時代のことなど。

【暮らしの中でのこだわり】
掃除の仕方や調理方法に関してのこだわり、生活に根付いた習慣やこだわりなど。

【苦手なこと、辛い経験】
ストレスや人にあまり言いたくないことを知るのも大切。一人で過ごすのが苦手、動物が嫌いなど。

これらを知ることで

信頼関係が生まれる
好きなこと嫌いなことなどに共感することで、利用者は「この人は理解してくれる人だ」と受け入れてくれます。

行動を理解するヒントになる
歯磨きをしたがらない、暴言や暴力など、いつもやらない行動をしても生活歴や人となりを理解していれば、対処法が見つけやすくなります。

小さな変化に気づくことができる
日々の変化に気づくことも「知る」ことのひとつ。普段の状態や性格を把握してれば、ちょっとした変化に気づくことができます。

私の体験談

一人暮らしをしている認知症の男性のAさん。
家事支援の調理の支援でサービスに入っていました。
ヘルパーは、栄養のバランスや見た目など考えて、一汁三菜の定食風の調理をしていました。
味つけも確認しながら行っていたのに手を付けてくれませんでした。
和食、洋食等、いろいろ工夫しましたが、やっぱり手を付けてくれませんでした。

あるとき調理を終えて、その場を離れてこっそり様子を伺っていると、みそ汁をご飯にかけて食べ始めました。

話を聞くと、仕事をしている時に、昼ご飯を食べる時間があまりなく、食事はサクッと食べられるものを食べていたとのことでした。

上記の具体例からもわかるように、生活歴を把握することで対処できるようになるのです。

生活歴を聞くときは、根ほり葉ほり聞くのではなく、ケアをしながらさりげなく聞いてみましょう。
触れられたくない過去を持っている方もいるので注意してください。

最後に

認知症の方だけではなく、「利用者を知る」ということはとても大事です。
自分のことを知ってくれている人に介護を受けたほうが信頼感もありますし、何よりも安心できます。
日常会話からのコミュニケーションを通じて、さりげなく、人生で輝いていた時代や暮らしの中でのこだわり、苦手なことなど、聞いてみてください。

是非、明日から「利用者を知る」を意識してみてください。

参考になれば幸いです。



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