私、まだぼけていません!ヘルパーの入室を断固拒否!!さてどうする!?

認知症
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今回は、私、まだぼけていません!ヘルパーの入室を断固拒否!!さてどうする!?について書いていきたいと思います。

介護太郎
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認知症の方の対応が苦手。コツはあるのかな?

介護花子
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プライドが高い認知症の方の良い対応方法はないかしら?

走る介護福祉士
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そのような疑問にお答えします!!

参考書籍
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走る介護福祉士
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訪問介護のヘルパーなら最低限押さえておきたい必読書3冊!!

①のほほん解剖生理学 [ 玉先生 ]
・体の仕組みについて、漫画で分かりやすい!!

②介護で使える!「医行為でない行為」がすぐできるイラスト学習帳 [ 服部万里子 ]
・イラストで解説されており、医行為でない行為が判別できるようになる!!

③ユマニチュード入門 [ 本田美和子 ]
・認知症の方を含めた介護の基本中の基本が学べる!!

はじめに

以前、こんなツイートをしました。

介護経験のある方なら、皆さんのこのような場面に遭遇されていることもあるかと思います。

認知症のご夫婦と要支援のお母さんの3人暮らし。
3人の力関係は、奥様が一番上。
室内が足の踏み場もないくらい雑然とし、冷蔵庫の中には、賞味期限切れの食品がたくさん。
食事も満足に取れていない状態です。
週に2回の生活援助のサービスで、ヘルパーが入っています。

奥様は、
「自分はまだしっかりしているから大丈夫!!」
「誰の手も借りない!!」
という認識をされています。
「今まで家事はしっかりやってきた」という自負もあるのでしょう。

私の推測ですが、
奥様は
「自分の中で何かがおかしい」
「自分が自分でない漠然とした不安」
を抱えており、そのような自分を認めたくないから、
「まだぼけていません!!」
と言って、自分自身の不安な気持ちをかき消すために、自分自身に言い聞かせていたのではないかと思います。

困るのはその対処法

自ら「まだぼけていません!!」と言う方、言い切ってしまう方に限ってプライドの高い方が多い傾向があると個人的には思います。
おまけに育ちも良いのです。
ますます対応が難しくなります。

訪問介護なので、まずは家に入れないことには話しになりません。
毎回訪問する度に、門前払いです。

そこで、

【対処法その①】
室内に入れるまで、キャンセル覚悟で訪問し、まずはヘルパーに慣れてもらう(ヘルパーへのキャンセル補償給はもちろん支払います)。
定期的に同じヘルパーが顔を出し、青いポロシャツを着ている人は感じの良い人という印象を与える(制服のポロシャツが青。顔を覚えることはできなくても良い印象・感情は残るという認知症の特性を利用)。
ただし、入室しようとしつこく粘らない。

【対処その②】
週に1回、ご夫婦でDSに行かれているので、DSの迎え入れをサービスに追加し、外出から戻った所で一緒に入室し、生活援助のケアをする。

対処法①と対処法②の合わせ技とヘルパーの根気強い対応のおかげで、何とか入室できるようになりました。
しかし、今度は、家の物を触らせてくれません。
冷蔵庫の食品の廃棄はもちろんのこと・・・

せっかく入室できるようになったのに、ここで焦って対応すると、今までの努力が水の泡です。

そこで、

奥様と相談しながら、できることから少しずつサービスを行い、信頼してもらえるようようになるまでは焦らずに、できる範囲で対応することになりました。(食品の廃棄に関しては、ご家族の了解を得て、奥様のいないところで破棄しています)

今回の認知症ケアのポイント

●ヘルパー導入で他人が家に入ってくる不安解消➡なじみの関係を作る

・なじみの関係とは、利用者が安心できる人であり、利用者を不安にさせたり、混乱させたりしない人間関係のことを言います。

なじみの関係をつくるには、その方の人となりを把握することが大事です。
・その方はどんな性格なのか?
・どのような生活習慣があるのか?
・どのような価値観があるのか?
・どのような生活史をもっているのか?

些細な情報でも、それをきっかけになじみの関係が作れたり、抱えている不安や問題解決の糸口になります。

なじみの関係を作り、人となりをしっかりと把握しましょう!!

最後に

認知症ケアのポイントは、まだまだたくさんありますが、基本として押さえておくべきことは、まずは認知症の症状をしっかり理解することが大です。
その上で、利用者一人一人の心に寄りそって関わることが大事になります。
どちらかの視点に偏ると、心ないケアになったり、思い込みのケアになったりします。

この2つの視点をバランスよく持つことが重要です。

認知症ケアは、奥が深くて、対処が大変難しく、ヘルパーにとって根気がいります。
しかし、困難だからこそ、うまくケアできた時の喜びは多いですし、利用者自身も自尊心を保つことができます。

参考になれば幸いです。



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