自宅のお風呂が壊れた場合、温泉施設で入浴介助できるの?入浴介助のグレーゾーン

訪問介護のグレーゾーン
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今回は、自宅のお風呂が壊れた場合、温泉施設で入浴介助できるの?入浴介助のグレーゾーンついて書いていきたいと思います。

介護太郎
介護太郎

熱めのお風呂が好きな利用者だけど、設定温度44℃って熱すぎじゃないの?

介護花子
介護花子

固めのナイロンタオルでごしごし体を洗って欲しいと言われるけど、浴後の痒みの訴えが凄くて心配。希望通りに対応して大丈夫なのかな?

走る介護福祉士
走る介護福祉士

そのような疑問にお答えします!!



日本人にとって

「入浴」とは

特別な行為で、日本人の入浴に対する思い入れは、相当なものがあり、自宅での入浴にこだわる高齢者は、多いことでしょう。
訪問介護の事業所を利用することで、介護が必要になっても自宅で入浴することはできます。

それでは、具体的に見ていきましょう!!

走る介護福祉士
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自宅で訪問介護の入浴ができる方の状態像

一人で入浴することができない(認知機能の問題)、一人で入浴すると危険がある(転倒、心疾患がある)等々の理由で、清潔を保持することができない方が、訪問介護の入浴を利用されることが多いです。

一般的に、入浴介助の所要時間は、

浴槽につかる全身浴であれば、1時間。(着替え、片付け等含む)
シャワー浴であれば、その方の体の状態(自立度)によりますが、30分から1時間。(着替え、片付け等含む)

を目安に行います。

全身浴で、本人ができる部分が多いけれど、動作がゆっくりで時間がかかる場合等、しっかりとした根拠があれば、1.5時間のケアが認めれられる場合があります。

また、体調不良時は、入浴やシャワー浴から、体に負担のかからない清拭や手浴・足浴のケアに内容が変更されることが多くあります。

入浴介助のグレーゾーン!?

Q:自宅のお風呂が壊れてしまい、2軒先の温泉施設での入浴介助を頼まれました。引き受けていいですか?

たまたま利用者宅の2軒先に日帰り温泉施設があり、歩いて(車椅子で)行ってもすぐの距離です。貸切風呂があるので個浴ができ、ホームヘルパーの入館料も払うといっています。こうした条件であれば、対応していいですか?

A:訪問介護は自宅内で提供するサービスです。よって対応できないと考えられます。

~中略~

自宅のお風呂が壊れた場合は、デイサービスでの入浴や訪問入浴が優先されます。そのことを説明した上で、「どうしても温泉施設で入浴したい」いうのであれば、すべてを自費対応で行うことになるでしょう。

へるぱる2019年9・10月号から引用

これは、結構まれなケースだと思います。
頻繁にではないですが、このような判断に迷う出来事は、定期的に起こります。

Q:昔から熱いお湯につかる習慣のある利用者のお湯の設定温度が44℃と高すぎるけどこのまま続けても大丈夫なの?

A:利用者の好みを尊重したいところですが、色々な疾患を持っていることを考えると、体に及ぼす影響が多いので、控えるように納得してももらいましょう。

【解説】入浴介助をする際に一番優先しなければいけないのは、安全性です。
疾患に影響がなかったとしても、一般的な高齢者は、皮膚が弱く、熱いお風呂の後に皮膚が乾燥し、痒みにつながることがあります。

「お医者さんから言われているんです」と伝えると納得してくれる利用者もいます。

Q:堅めのナイロンタオルで体が赤くなるくらいゴシゴシ洗って」と頼まれますが、入浴後に強い痒みを訴えます。
このまま、本人の希望に沿って介助をしても大丈夫ですか?

A:皮膚に良くないので、改善する方向で対応しましょう。

【解説】高齢者は、皮膚の耐性が弱くなっているので、皮膚への過度な刺激は避けるべきです。
このまま本人の希望に沿ってケアをしていくと、感染症や皮膚の剥離といったトラブルに発展しかねませんので、早急な対応が必要です。

その他、訪問介護のグレーゾーン・買い物代行のグレーゾーン・外出介助のグレーゾーンの記事も参考にしてみてください。

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最後に

訪問介護をしているとこういった、あいまいゾーンが多々出てきます。
これは、介護保険で対応できるのか?自費で対応するのが良いのではないか?
現場のヘルパーとしては、そういった場面に遭遇した場合は、自己判断で勝手にやらずに、その場でサービス提供責任者に連絡し、指示を仰いでください。

確認せず勝手に行ってしまうと何かあった時、会社はあなたを守ってくれません。
連絡し、指示を仰いで行動することで、自分の身を守ることができます。

連絡ができない、連絡が取れない場合は、「私では判断できないので、次回来るまでに確認して、返答します」というのがベターです。

勝手にやると後々トラブルに発展してしまう可能性もありますし、複数のヘルパーが入っている場合、「あのヘルパーさんはやってくれたのに、あなたはやってくれないのね」等、しっかりルールを守ってケアをしているヘルパーが嫌な思いをしてしまうこともあります。
最悪、そのヘルパーが、ヘルパー交代という事態にもなりかねませんので、仲間への気遣いも大切です。

介護保険というルールに基づいて、ケアを実施しているので、そのルールに従うのは当然であり、守らなければなりません。

利用者の希望通りにやってあげたい気持ちはわかりますが、わからないことがあれば、確認して、決められたルールに基づいて適切なケアを実施していきましょう!

参考になれば幸いです。



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