介護職の職業病である腰痛の原因は〇〇〇〇!!

介護技術
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今回は、介護職の職業病である腰痛の原因は〇〇〇〇!!について書いていきたいと思います。

腰痛は、休業4日以上の職業性疾病の6割を占める労働災害です。
発生の3割を福祉・医療関係者で占めるようになり、更に年々増加傾向にあります。

介護太郎

改めて、腰痛の原因について知りたいな。

介護花子

腰痛になりにくい介助方法を知りたいな。

走る介護福祉士

そのような方は、ぜひ読んでみてください!!

参照元:介護業務で働く人のための腰痛予防のポイントとエクササイズ 厚生労働省



走る介護福祉士

訪問介護のヘルパーなら最低限押さえておきたい必読書3冊!!

①のほほん解剖生理学 [ 玉先生 ]
・体の仕組みについて、漫画で分かりやすい!!

②介護で使える!「医行為でない行為」がすぐできるイラスト学習帳 [ 服部万里子 ]
・イラストで解説されており、医行為でない行為が判別できるようになる!!

③ユマニチュード入門 [ 本田美和子 ]
・認知症の方を含めた介護の基本中の基本が学べる!!

腰痛の原因

人間の脊椎(背骨)は、上から順に頸椎(7個)は前彎(ぜんわん)、胸椎(12個)は後彎(こうわん)、腰椎(5個)は前彎(ぜんわんというようにS字状に前後方向にカーブしています。
(脊椎はそれぞれ上から順番に番号がふられており、例えば、腰椎の3番は、腰椎の上から3番目のことを言います)

例えば、腰椎が何らかの理由で正常な状態よりも強く前彎している状態で起こる腰痛は、持ち上げる介助をおこなったときに見られます。

こうしたときに効果が得やすいのがコルセットや腰痛体操です。
これらを試したり、腹筋強化や背筋や下半身のストレッチを行った場合でも腰痛が良くならなければ、その原因はほかにあると考えられます。

腰痛の最大の敵は〇〇〇

腰痛の最大の敵は、「前かがみ」
です。


現場で仕事をしている方にとっては、納得の答えだと思います。
おむつ交換時やベット上での更衣介助、車椅子のロックをかける時やトイレでの排泄介助、口腔ケアなどの身の回りの介助をするとき等に、「前かがみ」になっているのです。

さりげなく行っている「前かがみ」の動作を繰り返し行うことにより、負荷が蓄積し、腰痛につながります。

厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」にあるように、上半身を20度以上前傾させるだけで、腰痛や筋などの周辺組織に負担をかけ、腰痛を引き起こすことがわかっています。

試しに、

直立の姿勢を基準に、20度の前かがみを2~3分保ってみてください。
これだけで、第3腰椎への負担が直立の約1.5倍、さらにその姿勢で20㎏の荷物を持つと、約2.2倍の負担増になるとのことです。

その他に、

【腰痛予防の取り組み】として

・ボディメカニクスを取り入れた介助方法
・腰痛予防体操・ストレッチ
・利用者の動作把握・協力依頼
・福祉用具の活用

について明記されています。

※ボディメカニクスとは、ヘルパー、利用者ともに、体の負担を最小限に抑え、効果的な介助ができるように力学的原理を活用する技術のことを言います。

具体的な介助方法

大事なことは、
「前かがみ」にならないようにする
「前かがみ」になっても短い時間で済むようにする
ことです。

また、頭の片隅に「前かがみ」にならないように介助する!!
と意識しておけば、「前かがみ」で介助してしまった時に、姿勢を直すきっかけにもなります。

不良姿勢の時間約7秒(前かがみ・中腰・体をねじる等

重さ(持ち上げる・運ぶ等

腰の負担(腰痛)

7秒立ったら、一旦、姿勢をリセットしましましょう!!

【ベット上でのおむつ交換・体位変換】

ベットの高さの調整は必須であり、腰に負担のかからない自分に合った高さに調整することが大切です。


・ベットに座って介助する(ベットを上げる時間がない場合)
利用者に近い足をベットにのせ、その足をお尻の下にかかとをつけるようにして座れば、負担を軽減できます。

【ベットからの起き上がりの介助】

・片膝をつく
施設では、衛生上の問題で膝を床につけられない場合もあるかと思います。
在宅であれば問題ないでしょう。
片膝を床につき、もう片膝はベットサイドに押しつけるようにすると下半身が安定し、腰の負担を軽減できます。

【移乗】

ボディメカニクスを利用し、ベットや車椅子等に浅く座ってもらい、立ち上がりの動作の自然な動きを妨げないように介助する。

※立ち上がり動作の自然な動きとは※

椅子に深く座り、足の力を抜いて前方へ出す➡かかとをひく➡前傾姿勢になる➡足に力をいれて、腰を上げ、上体を起こす。

・前傾姿勢時、重心が前方にうつる。
・立位になった時は、重心が体の中心に戻る。

<<ボディメカニクス>>

①支持基底面積を広くとる
支持基底面積とは、体重を支える面積のこと。両足を左右に広げれば左右に、縦に広げれば、前後の動作が保たれます。

②重心を低くする
支持基底面積を広くとった状態で、膝を曲げて腰を真下に落とす。重心の位置が低くなり、さらに、姿勢が安定します。

③水平移動は大腿筋を使う
支持基底面積を広くとり、重心を低くした姿勢のまま、大腿筋を使って体重移動を行います。(起き上がり立ち上がりの介助時に活用)

④つま先を移動方向に向ける
ヘルパーの「つま先」を移動したい方に向け、体重移動を行います。(立ち上がりやベット上での水平移動時に活用)

⑤相手の重心の自分の重心を近づける
利用者とヘルパーの重心の位置・高さをできる限り近づけます。
双方の体重を支持基底面積の中央に近づけることで、ヘルパーが全身を効率的に使え、より安定した動作を行ことができます。

最後に

介護職の職業病である腰痛。

腰痛の原因は、不自然な「前かがみ」にあります。
「前かがみ」の姿勢をとらないようにボディメカニクスを用いたり、介助方法を見直したり、利用者のできることはしてもらい、お互いの体の負担を最小限にしていきましょう。

業務前にストレッチをしたり、腰回りの筋トレをすることも大事です。

参考になれば幸いです。




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