今回は、夫婦2人の食事介助は、1人のヘルパーが同時にできるのか?食事介助のグレーゾーンついて書いていきたいと思います。
食事介助にかけられる時間はどれくらいなの?
ヘルパー1人で2人の利用者の食事介助はできるのかしら?
このような疑問にお答えします!!
訪問介護のヘルパーなら最低限押さえておきたい必読書4冊!!
①のほほん解剖生理学 [ 玉先生 ]
・体の仕組みについて、漫画で分かりやすい!!
②介護で使える!「医行為でない行為」がすぐできるイラスト学習帳 [ 服部万里子 ]
・イラストで解説されており、医行為でない行為が判別できるようになる!!
③ユマニチュード入門 [ 本田美和子 ]
・認知症の方を含めた介護の基本中の基本が学べる!!
④認知症世界の歩き方 [ 筧 裕介 ]
・認知症の方の世界の見え方を理解し、現場で生かせること間違いない良書!!
食事介助とは
・上肢に機能障害があって自分で食べることができない
・視覚障害があり、適切に食事を食べることができない
・認知症があり、食べ方がわからない
等の理由により、食事を自分で食べることができない方の食事をサポートすることを言います。
①ヘルパーの直接援助
②自立支援の見守り的援助による食事介助
の2つの援助方法があります。
介護保険で食事介助に算定できる時間は、長くても30分くらいが妥当でしょう。
それ以上の時間を食事介助にかけるには、時間がかかる理由と根拠が必要になり、役所に確認しておくのがベターでしょう。
食事介助の注意点
食事介助は、ただ、食事を食べることができるようにサポートすれば良いわけではありません。
・本人の嗜好を尊重しながら、食べる楽しみを感じてもらう
・健康に良いバランスのとれた食事の支援(説明や声掛け)
が求められます。
そのためには、事前にその方の今までの食事スタイル、好き嫌いの有無や内容、歯や口腔内の状況等を把握しておく必要があります。
工夫すれば自分で食べることができるのであれば、自分で食べることができるように支援していきましょう。
食事介助中の観察のポイント
・入れ歯があわない
・食事量が減っている
・飲み込みに時間がかかってきている
・食べているのに痩せてきている
・むせが目立ってきた
・口臭が気になる
・歯が抜けそう、抜けてきた
など、
食事介助時に気づくことがあれば、速やかな対応が必要となります。
他職種連携し、情報を共有することで、適切な支援を継続して行うことができるようになります。
ホームヘルパー
サービス提供責任者
ケアマネジャー
歯科医師など
現場で働くヘルパーの気づきがとても大事になります!!
食事介助のグレーゾーン
先日、こんな問い合わせがケアマネージャーからありました。
ケアマネージャー:2人とも要介護の夫婦の〇〇さんの食事介助についてですが、同時に1人のヘルパーが介助することはできますか?
私:?????
すぐには答えられず、相談して折り返すこととなりました。
先輩に相談したり、役所に確認して出した答えは下記となります。
1人のヘルパーが、夫婦2人の食事介助を行うことはできます。
できれば、夫婦それぞれにヘルパーをつけるのが理想ですが、人員的に厳しいので、1人で対応させていただきます。
また、役所に確認した所、
「夫婦2人のケアで、食事介助、服薬介助、口腔ケア等を行い、合計で1時間かかったのであれば、夫婦それぞれ30分ずつの算定が可能です。
実際には、2人への介助が混在しても、計画上は30分ずつ、個別のサービス内容を定める必要があります」との回答を得ています。
上記内容をケアマネージャーに連絡し、
現在、夫婦それぞれの体の状態に合わせて、食事介助を同時に1人のヘルパーが行っています。
その他、訪問介護のグレーゾーンについての記事は下記を参照ください。
・これさえわかればもう迷わない訪問介護のグレーゾーン!?
・この5つを知ればもう判断に迷わない、買い物代行のグレーゾーン
・1人で要介護の夫婦の外出介助はできるのか?外出介助のグレーゾーン
・ヘルパーは利用者の白髪染めをできるか否か?身体整容のグレーゾーン
・自宅のお風呂が壊れた場合、温泉施設で入浴介助できるの?入浴介助のグレーゾーン
最後に
生命維持や健康保持の土台となる「食事介助」。
ただ、食事介助をするだけでなく、本人の嗜好を尊重し、食べる楽しみを感じてもらい、健康に良いバランスのとれた食事の支援が大切となります。
また、介助中に気づくこと、気になることがあれば、速やかに報告し、他職種と連携することで、適切なケアを継続して提供することができます。
現場で働くヘルパーの気づきがとても大事になります。
食事介助中の観察のポイントを意識しながら、安全に介助を行っていきましょう!!
参考にしてみてください。
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