ヘルパーができる医行為でない行為②体温測定

医行為ではない行為
この記事は約5分で読めます。

今回は、ヘルパーができる医行為でない行為②体温測定について書いていきたいと思います。

介護太郎

正しく体温を測るにはどのようにすればいいの?

介護花子

わき以外で体温を測る方法はあるの?

走る介護福祉士

そのような疑問にお答えします!!

参考書籍
イラストでわかる医行為でない行為ハンドブック [ 服部万里子 ]
介護職にできる「医行為でない行為」ビジュアルガイド 爪切りはOK?浣腸はNG? 安全で正しい手順がイラストでまるわかり!/渡辺裕美/藤澤雅子/秋山恵美子【合計3000円以上で送料無料】




走る介護福祉士

訪問介護のヘルパーなら最低限押さえておきたい必読書4冊!!

①のほほん解剖生理学 [ 玉先生 ]
・体の仕組みについて、漫画で分かりやすい!!

②介護で使える!「医行為でない行為」がすぐできるイラスト学習帳 [ 服部万里子 ]
・イラストで解説されており、医行為でない行為が判別できるようになる!!

③ユマニチュード入門 [ 本田美和子 ]
・認知症の方を含めた介護の基本中の基本が学べる!!

④認知症世界の歩き方 [ 筧 裕介 ]
・認知症の方の世界の見え方を理解し、現場で生かせること間違いない良書!!

訪問介護のスペシャリストを養成!! - にほんブログ村
訪問介護に関する役立つ知識・生きた知識を学ぶことで、あなたを訪問介護のスペシャリストにします!!

準備

□体温計

電子体温計・・・電源を押し、電池が切れていないか確認。
ものによっては2~3分で計測できるものがある。
5分くらいで計測できるものがほとんど。

水銀体温計・・・体温計を振って、水銀を35.0℃以下に下げる。
計測時間は、5~10分くらい。水銀柱が上がったところが温度となる。

万が一壊れてしまい、水銀が流れ出て、誤飲したとしても毒性はないとされているが、蒸気が気化すると体に害を及ぼすので、速やかに片付ける。

□測定結果を記録するもの

□汗を拭くためのタオル、ティッシュなど

手順

①安定した姿勢を維持してもらう。

②体温計を使用して測定する。

わきの下で測る場合

・測定するわきの汗を拭きとる。(こもり熱に注意する)

体温計を30℃~45℃の角度でわきの下のくぼみにさしこみ、センサーが皮膚に付くようにする。

・片方の腕で、測定側の腕を密着させる。
利用者は、痩せている方が多く、わきから落ちてしまう場合があるので、必要時、ヘルパーが体温計が落ちないようにしっかりと支える。

麻痺がある場合は、健側で測定する。
麻痺側で測定すると血流が悪く、正確な数値が出ない。

横向きの場合は、上側のわきの下で測定する。
下側は、重心がかかり、血流が悪くなっているので、正しく計測できない。

舌下で測る場合

・舌下に粘膜のトラブルがないことを確認。

・舌の中央あたりに、体温計の先端をあて、口を閉じる。
冷たいものや温かいものを飲食した後は、30分ほど置いた後で測定する。

耳で測る場合

・耳垢を掃除してから測定する。

先端をできるだけまっすぐ鼓膜に向かって計る。
外耳道の生理的湾曲部があるので、体温計を入れる角度が大切!

豆知識

□わきの下の血管が通る所が体温計の先を密着させるポイント。

鼓膜周辺は体温調整をする視床下部と血管を共有していることから、鼓膜温が体温の指標として用いられている。(耳での正しい体温測定はある程度の熟練が必要)

□体温は1日のうち、時間帯によって変化する。
平熱は、同じ時間、同じ条件で3日間計測した体温を基本に考える。
平熱よりも1℃高ければ、熱があるという目安になる。

□高齢者の体は、外の気温にも左右されやすくなるので、快適な環境が作れるように、室内の温度や湿度を測って、日々チェックすることも必要。

熱には、発熱とうつ熱がある
発熱は、感染症や、組織の破壊などが原因。
うつ熱は、体からうまく放熱できない、外気温の影響、熱中症や脱水が原因。
対処法は、それぞれ異なる。

<<発熱>>

・熱が上昇する時期(上昇期)

体を温めて体温の上昇をサポート!

↓↓↓

・熱が上がりきった時期(極期)

薄着にしたり、腋や足の付け根などを冷やす。こまめに着替えをし、温かい飲み物をとる。

↓↓↓

・熱が下がる時期(解熱期)

汗を多くかくので、脱水を防ぐためにこまめな水分補給と栄養をとる。

<<うつ熱>>

薄着にして涼しい環境を作る。
冷却剤でわきの下や付け根などを冷やす。(大きな血管のあるところ)

霧吹きで水をかけて、うちわや扇風機の風を当てても良い。

脱水を防ぐために、こまめに水分補給をして栄養を取る。

解熱剤は使用しない。

最後に

高齢者は、一般的に平熱が低いです。
筋肉量や代謝の低下などから、成人の時と比べて体温が低くなる傾向があります。

また、体温を調節する機能が低下していて、体の外の温度に影響を受けやすくなり、熱中症や低体温性などが起こりやすくなります。

熱が上がりにくいのも特徴です。
肺炎やインフルエンザにかかっていても、熱が出ないということも珍しくありません。
利用者のいつもの体温や全身状態を知っておくことが大切となります。

正しい計測方法にて利用者の体温管理をしていきましょう!!

参考になれば幸いです。




にほんブログ村


にほんブログ村

コメント