今回は、ヘルパーができる医行為でない行為⑭湿布薬について書いていきたいと思います。
湿布を貼るコツは何かあるの?
湿布を貼るときの注意点はなにかあるのかしら?
そのような疑問にお答えします!!
参考書籍
・介護で使える!「医行為でない行為」がすぐできるイラスト学習帳 [ 服部万里子 ]
・介護職にできる「医行為でない行為」ビジュアルガイド 爪切りはOK?浣腸はNG? / 安全で正しい手順がイラストでまるわかり! メディカル介護シリーズ / 渡辺裕美 【本】
訪問介護のヘルパーなら最低限押さえておきたい必読書4冊!!
①のほほん解剖生理学 [ 玉先生 ]
・体の仕組みについて、漫画で分かりやすい!!
②介護で使える!「医行為でない行為」がすぐできるイラスト学習帳 [ 服部万里子 ]
・イラストで解説されており、医行為でない行為が判別できるようになる!!
③ユマニチュード入門 [ 本田美和子 ]
・認知症の方を含めた介護の基本中の基本が学べる!!
④認知症世界の歩き方 [ 筧 裕介 ]
・認知症の方の世界の見え方を理解し、現場で生かせること間違いない良書!!
準備
□貼り薬
・使用期限を確認する
□ハサミ
・必要時、熱いおしぼりやタオル
手順
①手を洗う。
②利用者に安定した姿勢になってもらう。
・湿布を貼る部分以外は、タオルなどで覆う。(前の湿布が貼ってある場合は、それをはがし、必要時に清拭する)
・皮膚の状態を観察する。
③湿布を貼る場所の確認。(どのように貼るかデザインする)
④湿布を貼る。
・貼る前にフィルムのあるまま湿布を当て、場所の確認をする。
⑤貼付する場所が決まったら、フィルムをはがしながら貼る。
⑥上から手のひらで押さえ、体温に馴染ませる。
・必要時、固定テープを併用する。
【貼る場所による工夫】
湿布にハサミで切れ目を入れてから貼ると、患部にフィットし、はがれにくい。
豆知識
□湿布をはがすと皮脂もはがれている・・・かぶれやすい皮膚の状態。(はがした後に保湿クリームを塗ると良い)
※はがす側を180度反転させ、皮膚のきめを壊さないようにはがすと良い。
□貼る場所は、少しずつ変える・・・かぶれ予防。
□湿布薬の保管方法
・密封して(1~15℃の場所)で保管。
点眼薬と一緒に保管すると、シップ薬の揮発成分が点眼薬に吸収されることがあるので、別々に保管する必要がある。
□レントゲン検査時は、必ずはがす・・・やけど予防。
□入浴前は20~30分前に湿布をはがす・・・温度変化刺激を緩和。
かぶれの原因と対策
□薬の成分によるアレルギー
別の薬の成分のシップ薬に薬剤師に相談し、変更する。
□皮膚への摩擦
皮膚に密着して貼ることができれば、摩擦を減らすことができる。
【貼る場所による工夫】参照
□汗による蒸れ
夏場や汗をかきやすい利用者の場合は、シップ薬に切り込みを入れて、メッシュ状にして貼ると、通気性がよくなる。
□肌の乾燥
保湿クリームやローションを塗る。
湿布薬の種類
□パップ剤とテープ(プラスター)剤
【パップ剤】
- 水分が多く含まれている
- 厚みがある
- 皮膚への刺激が少ない
- 剥がしやすい
- 大きいサイズもある
【テープ(プラスター)剤】
- 水分を含んでいない
- パップ剤よりも薄い
- 粘着力があるため、剥がれにくい
- 伸縮性がある
- 肌色タイプもある
□温湿布と冷湿布
カプサイシンなどの成分が使われている温湿布の注意点!!
(1)入浴後は体のほてりがなくなってから貼る。
(2)寝たきりの利用者には使用を控える。
最後に
湿布は、ただ貼ればよいというものではありません。
皮膚の弱い利用者に配慮して、ケアをしていく必要があります。
かぶれの原因を理解して、保湿クリームで保護をし、かぶれた対策をしていきましょう。
参考になれば幸いです。
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